子どもたちの「もっとやりたい」を、1ミリも邪魔したくない。

中谷塾の日々

子どもたちの
「もっとやりたい」を、
1ミリも邪魔したくない。

「早く復習したいです」――
ある中2生の一言が、塾の仕組みを変えた話。

夕方の教室で、真剣な表情で数学の問題に向き合う中学生(イメージイラスト)

先日の中間テストで、数学100点を取った中学2年生がいます。

彼は、決して感情を大きく表に出すタイプではありません。授業中も静かで、反応もどちらかというと控えめ。いつもニコニコしているようなタイプではありません。

でも、私は知っています。
彼が、本当にとんでもない努力家だということを。

主要5教科の通知表はオール5。それも決して偶然ではなく、一つひとつの問題に真剣に向き合い、コツコツと努力を積み重ねてきた結果だと思っています。

そんな彼から届いた、ある日の一通のメッセージ。
私はその言葉に、ハッとさせられました。

「早く復習がしたいです」

自分の部屋でスマートフォンを見つめる中学生(イメージイラスト)

中谷塾では、数学の宿題として、4種類のプリントを用意しています。

基礎最初から解答を配布
標準最初から解答を配布
チャレンジ問題提出したあとに解答
復習問題提出したあとに解答

基礎・標準問題は授業で扱った内容なので、最初から解答を配布していました。一方、チャレンジ問題と復習問題については、宿題を提出した後に解答を渡す仕組みにしていました。

なぜか。
正直に言えば、最初から答えを渡してしまうと、それを写して宿題を終わらせる子がいるのではないか。そんな心配があったからです。

もちろん、生徒たちには自分の力で問題を解いてほしい。そのために考えた方法でした。

ところが、ある日。
彼から、塾への連絡アプリで、こんな問い合わせが届きました。

中学2年生からのメッセージ「これって答えはもらえないんですか?
早く復習がしたいです」

このメッセージを読んだ瞬間、私はハッとしました。

私たちは、何を優先していたんだろう。

気づき彼は、答えを見て楽をしたいわけではありません。

早く答え合わせをしたい。
間違えた問題を見直したい。
そして、もっとできるようになりたい。

ただ、それだけだったんです。

それなのに私たちは、「答えを写してしまう子がいるかもしれない」という心配から、解答を渡すタイミングを制限していました。

もちろん、そうしたルールにも理由はあります。でも、そのルールによって、彼の「今すぐ復習したい」という前向きな気持ちを止めてしまっていた。

これは、絶対に違う。
そう思いました。

だから、仕組みを変えました。

赤ペンを持ち、プリントの間違えた問題を真剣に見直す中学生(イメージイラスト)

それからは、宿題のプリントを渡すときに、すべての解答も最初から配布するように変更しました。

  • 早く解き終えた子は、すぐに答え合わせをすればいい。
  • 間違えたところは、その場で復習すればいい。
  • わからないところがあれば、先生に質問すればいい。

もちろん、答えを写すだけになってしまう生徒への指導も必要です。でも、それは私たち講師が工夫し、向き合っていくべきこと。

一部の生徒が答えを写すかもしれないという心配のために、
前向きに頑張ろうとしている生徒の意欲を
犠牲にしてはいけない。

彼のたった一言が、私たちの仕組みを変えるきっかけになりました。

子どもたちの「やる気」は、本当に貴重だから。

私たち講師は、子どもたちに勉強を教えています。問題の解き方を説明することも、苦手なところを見つけることも、勉強方法をアドバイスすることもできます。

でも、できることには限界があります。
代わりに勉強してあげることはできません。
代わりに理解してあげることもできません。
最後に、自分の力で一歩を踏み出すのは、子どもたち自身です。

だからこそ、

「もっとやりたい!」 「もう一回解いてみたい!」 「今度こそ、できるようになりたい!」

子どもたちが自分からそう思った瞬間は、本当に、本当に貴重です。

私は、その気持ちを何よりも大切にしたい。生徒のやる気を引き出したい。そして、せっかく生まれたやる気を、1ミリも邪魔したくない。

大人の都合や、こちらがつくったルールのせいで、子どもたちの「もっとやりたい」を止めたくないんです。

もちろん、間違った方向に進みそうなときには、きちんと導きたい。でも、自分から前に進もうとしている子がいたら、その背中を全力で押してあげたい。

それが、私たちの仕事だと思っています。

保護者の皆さまとも、一緒に。

子どもたちが前向きになった瞬間を大切にしたい。きっと、多くの保護者の皆さまも同じ気持ちだと思います。

勉強に限らず、スポーツでも、芸術でも、どんなことでも。子どもが自分から「やってみたい!」と思ったとき、その気持ちをできるだけ応援してあげたい。

私たちも、そうありたいと思っています。

家庭でも、塾でも。
子どもたちの小さな「もっとやりたい」を、一緒に大切にしていけたらうれしいです。

ありがとう。そして、次も一緒に100点を。

100点の答案を手に、照れたように笑う中学生(イメージイラスト)

今回、彼が数学100点を取ったことは、本当に素晴らしい。

でも、私にとってそれと同じくらい、いや、それ以上にうれしかったのは、彼の「早く復習したい」という気持ちでした。そして、その一言によって、私たち自身も大切なことに気づき、変わることができました。

普段はあまり感情を表に出さない彼。でも、その内側には、こんなにも強い向上心がある。そのことを改めて感じました。

教えているつもりが、教えてもらう。
この仕事をしていると、そんな瞬間に出会うことがあります。今回も、まさにそうでした。

本当にありがとう。
そして、次のテストも、一緒に100点を目指そう!

中谷塾はこれからも、子どもたちの「もっとやりたい!」を全力で応援していきます。

中谷塾 西明石教室 塾長 三方

※ 掲載しているイラストはイメージです。ご本人と保護者の方の了承をいただいて掲載しています。

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